こちらの記事は、前回の記事「出産なびを使いこなそう!③出産施設選びのポイント」の続きです。

「出産なび」の使い方

出産なび」の主な特徴は3つあります。 

1.全国の出産施設情報:約2000の病院、診療所、助産所の情報が掲載されています。 

2.詳細な検索機能:地域、施設の種類、無痛分娩の取り扱いの有無などのサービス内容など、妊婦さんのニーズに合わせた検索が可能です。 

3.情報の透明性:費用に関する情報は実際にその施設で行われた出産の請求金額に基づいて厚生労働省が集計した金額を掲載しています。また、各施設の情報が同じフォーマットで掲載されています。出産にかかる費用やサービス内容が明確に示されています。 

「出産なび」でできること

妊婦さんやそのご家族が、自分たちの状況に合った出産施設を簡単に選ぶことができるように、全国の出産施設ごとのサービス内容や出産費用の情報を一元的に提供しています。このウェブサイトは2024年5月に開設され、信頼性の高い情報を提供しています。 

1. 出産施設の検索  

お住まいの地域や希望するサービスを設定して、分娩を扱う病院やクリニックを探すことができます。
都道府県や市区町村、そして希望するサービスを選ぶと、該当する施設が一覧表示されます。地図からも探せるので、近くの施設が見つけやすくなっています。 

2. 施設の詳細情報の確認 

各施設のページでは、「施設の情報」「助産ケア」「付帯サービス」「費用等」といった項目があり、これらをクリックすると詳しい情報が確認できます。これにより、何を提供している施設なのか、どのくらい費用がかかるのかがよくわかります。 

3. 掲載対象施設 

2024年12月時点で、全国の分娩施設(病院、診療所、助産所)の99.9%の施設の情報が掲載されています。

※出産育児一時金の直接支払制度を利用し、年間分娩件数が21件以上の施設。それ以外の施設も含め、全体で約2000施設の情報が掲載されています。 

4. 施設情報の具体例 

公的医療保険から支給される出産育児一時金が増額されたことに伴い、いろいろな情報が詳しく公表されるようになりました。各施設のページでは、以下のような詳細な情報が提供されています。 

出産施設の種類や、周産期母子医療センターの指定 
NICU(新生児集中治療室)のベッド数 
産科病床数や、助産師や看護師の人数 
年間の分娩取扱件数と、行われる検査の有無 
無痛分娩の取り扱いの有無と実施体制 
産後ケアの対応状況 
出産後の健診について 

5. 保険診療を行った分娩の費用 

保険診療を行った場合、分娩費用の構成が通常とは異なり、保険診療の自己負担金が加わります。
ただし、どちらの場合でも原則50万円の出産育児一時金が支給されるので安心です。 

このウェブサイトは、妊婦さんが安心して出産できるよう、適切な施設を選びやすくするための信頼できる情報源となっています。 

利用方法

1.「出産なび」と検索し、サイトにアクセス。 

もしくは「出産なび」https://www.mhlw.go.jp/stf/birth-navi/index.htmlでアクセス。 

2.トップページで「地域」や「施設タイプ」を選択します。 

3.条件を絞り込み、希望に合う施設を検索します。「設備」や「助産ケア」など、自分にとって優先順位の高い項目を設定しましょう。 

4.気になる施設をクリックして詳細を見てみましょう。施設の設備、費用、外来時間など、多角的に情報を集めることで、より安心感を得られます。 

最終的に気になる施設をいくつかピックアップし、直接問い合わせや見学を行います。
こうすることで、サイト上の情報だけでなく、実際の雰囲気や対応を把握できます。 

地図機能を活用した検索

「出産なび」の地図機能を使うと、とっても便利に施設を探すことができます。 

施設は「一覧で探す」か「地図で探す」が選べるんですが、特におすすめなのが地図機能!
自宅や実家からどのくらい離れているのか、一目で分かっちゃいます。  

妊婦健診は妊娠中に10回以上も通うことになるんです。お腹が大きくなってくる臨月になると、なんと週1回!だから、できれば自宅から車で30分以内の場所がベストです。地図機能を使えば、ぴったりの距離感の施設が見つけやすくなります。  

里帰り出産を考えているママは、実家周辺の施設も探せます。実家からどのくらいの距離かすぐに分かるので、通院の負担が少ない施設選びができますね。  

それに、地図を見ながら周りの様子もチェックできちゃうんです。 

例えば…  
・電車やバスの駅は近くにあるかな? 
・車で行くなら駐車場はどうかな?  
・通院の途中にお店やコンビニはあるかな?  

なんてことも、地図を見ながら確認できちゃいます。 

Googleマップにもリンクしているので、実際に見学に行く前に、各施設の写真やアクセス方法など、いろんな情報がかんたんに手に入ります。

妊婦さんにとって、通院のしやすさはとっても大切。「出産なび」の地図機能を使えば、理想の場所にある素敵な施設が、きっと見つかるはずです。  
ぜひ、地図機能を使って施設探しを楽しんでくださいね。何度も通う場所だから、自分に合った通いやすい施設を見つけてください。 

まとめ

いかがでしたか。
次回は「出産なびを使いこなそう!⑤受診する際の注意点」についてです。
ぜひご覧ください。