子どもが増えることで人数分、手間が増えるとは限りません。上の子の子育ての経験や知恵を役立てましょう。
年齢差や、上の子の育児について考えておきましょう
子どもがひとりでもこんなに大変なのに、もうひとり増えると手間も苦労も倍になると思われがちです。きょうだいがいたらいいな、と思いつつタイミングに迷っている人も少なくありません。もちろん家庭によって事情は異なりますが、2人目以降は子育て経験が意外と役立つものです。月齢ごとの子どもの育ち方、育児の手順がわかっている分、初めての育児のときより不安や戸惑(とまど)いは少なくなります。服やおもちゃなど育児用品もある程度そろっているので多少買い足せば済みます。お産にかかる時間も、平均して経産婦(けいさんぷ)は初産婦(しょさんぷ)のおよそ半分程度で、より安産になる傾向があります。
ただ、次の子を、と思って計画を立てても、なかなか思い通りに妊娠しないこともあります。年齢とともに妊娠率が低下することも考えて、時期を検討しましょう。高血圧や糖尿病、子宮筋腫(きんしゅ)などの持病(じびょう)がある場合には、必要な治療を受けておくことがすすめられます。また、妊娠中に急な入院が必要になったときや出産時に、上の子の世話をどうするか、パートナーや家族と相談しておくとよいでしょう。
下の子が産まれると、上の子が「赤ちゃん返り」をして手間がかかったり、わざと困らせるようなことをして親の気を引いたりすることもよくあることです。自分をみてほしい、かまってほしい、と大好きなお母さんやお父さんの愛情を確かめたい時期です。上の子とふたりきりで過ごす時間をつくってみましょう。抱きしめてあげるなどスキンシップで愛情をたっぷり示してあげると子どもは安心します。
子どもを何人、どの時期でもちたいか、家族計画についてはパートナーと話し合いましょう。年齢が近いきょうだいなら、おむつなどお世話に手のかかる子が複数いて忙しさも重なります。でも、きょうだいがいっしょに遊べる、子育てで手のかかる期間が長引かずまとめられる、などのメリットがあります。もし歳の差が3歳、6歳、9歳など3の倍数の場合は、入園入学時期が重なり出費も同時にかさみますが、卒園・卒業した上の子の学用品などがそのまま使えるなどメリットもあります。上の子が4歳を過ぎる頃からは兄、姉の自覚も芽生え、下の子の世話のお手伝いなど頼もしく感じることもあるでしょう。子どもの数、年の差に関わらず、それぞれの子どもを慈(いつく)しむ気持ちをもって明るい家庭を築いてください。