おなかの赤ちゃんが手足を動かし子宮壁にあたると、胎動として感じられます。 妊娠20週くらいから感じることが多いです。
胎動(たいどう)を通して、おなかの赤ちゃんを気にかけてあげて
胎動とは、おなかの赤ちゃんが動くこと。赤ちゃんが動かした手や足が子宮の壁にあたると、妊婦さんが胎動を感じるようになります。胎動を感じるようになるのは、初産婦さんでは妊娠20週くらい、経産婦さんでは18週くらいからが多いようです。妊娠20週くらいまでは、妊婦さんのおなかもまだ大きくないですし、赤ちゃんが無事に育っているか心配になる一方、妊娠の実感にとぼしい時期。そんな時期を過ぎた頃から感じられる胎動は、おなかの赤ちゃんからの「元気に大きくなっている」というメッセージと言えるかもしれませんね。
胎動の感じ方は最初は弱く、胎動かどうかよくわからないことも。「おなかがけいれんしているよう」と表現する妊婦さんもいます。赤ちゃんが大きくなり、蹴(け)る力が強くなるにつれ、胎動は強くなり、回数もふえていきます。そして、妊娠30週の後半くらいから、だんだんに胎動が弱くなり、回数が減る傾向があります。これは、①赤ちゃんが成長した、②羊水(ようすい)の量が減ったことにより、赤ちゃんの動きが少なくなるためですから心配はいりません。しかし、動きがなくなることはありません。
もし、「胎動が弱い・少ない」「いつもと違う」と感じたら、胎動カウント法で胎動を確認することをおすすめします。胎動を感じやすい姿勢(横になったり、すわったり、妊婦さんがリラックスできる姿勢であればOK)になり、胎動を10回感じるまでの時間を測ります。アプリ版Babyプラスに胎動カウンターがありますので、ご利用ください。1時間が過ぎても1回も胎動がない場合、胎動を10回感じるのに1時間以上かかった場合は、かかりつけ医に連絡してください。妊娠後期の赤ちゃんはだいたい20~30分眠り、20~30分目覚めていると言われています。1時間のなかで眠ったり、起きたりを繰り返しているわけです。ふだんは胎動を意識せず、過ごしていますから、胎動をそれほど多く感じていないかもしれませんが、実は1時間で10回くらいは胎動があるのです。
「胎動が強いと男の子、弱いと女の子」「胎動が強いと活発、弱いとおとなしい」など性別や性格についての言いつたえに医学的根拠(こんきょ)はありませんが、胎動が弱い場合、病気が隠れているケースもごくまれにあります。ただ、胎動だけで診断することはできませんし、そもそも胎動が強い・弱いという表現は妊婦さんの感じ方によって変わりますから、気にしすぎないようにしましょう。