帝王切開は、赤ちゃんの命を守るために必要な手術です。帝王切開になっても、2人目、3人目のお産もできるので安心してください。
帝王切開とはどのようなものですか?
何らかの理由で経腟(けいちつ)分娩(ぶんべん)できないときに、帝王切開を行います。帝王切開には、予定帝王切開と緊急帝王切開があります。予定帝王切開は、患者さんも医療スタッフも万全の準備をして行いますが、緊急帝王切開は、赤ちゃんの心拍数減少、分娩(ぶんべん)が停止、大出血などが起こった際に実施するため、バタバタします。元気に赤ちゃんを出産するためのものですから、覚悟をきめてがんばりましょう。
実際の帝王切開は、へその数センチ下から恥骨(ちこつ)上まで縦に切開、あるいは恥骨(ちこつ)上を横に切開します。膀胱(ぼうこう)を少し降ろし、その下を横切開(子宮下部横切開)し赤ちゃんを娩出(べんしゅつ)します。早い週数のときは、子宮の伸展が十分でないため、子宮体部の縦切開を行ないます。帝王切開する場合は、今回と次回の妊娠・出産のリスクについても聞いておきましょう。
帝王切開しても、2人目、3人目のお産もできるので安心しましょう。2人目のお産を経腟(けいちつ)分娩(ぶんべん)するか、帝王切開するかは施設の方針、妊娠末期の児の大きさ、胎位、子宮口の状態で変わりますので、担当医に相談してください。一般的には、帝王切開後は、子宮の傷が癒(い)えるまで、1年くらいは次の妊娠を控(ひか)えましょう。特殊な切開を行ったり、帝王切開時にいっしょに子宮筋腫(きんしゅ)を摘出(てきしゅつ)した場合は、個別に指導があると思いますのでそれに従ってください。
[帝王切開が適応となる疾患]
For Men
帝王切開も立派なお産です
特に緊急帝王切開で、経腟(けいちつ)分娩(ぶんべん)から急に帝王切開になった場合は、二重のしんどさがあります。よくがんばったことをほめてあげましょう。パートナーも産後できることはできるだけ手伝って、負担を軽減してあげましょう。性生活は悪露(おろ)(産後のおりもの)がきれいになったら可能ですが、まだ傷の痛みがあるかもしれません。一定期間の避妊が必要ですので、協力しましょう。